| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 09/06/16(火)14:34:54 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 日曜日は、とある本を探しに後楽園の本屋に突撃した。自らが住む北千住の本屋は全部当たったのだが…無かった。5年ほど前に出版された単行本であるからして、もう絶版になってしまったのかもしれない…と諦めかけたときに思い出したのである。競馬がテーマの本だから、後楽園の山下書店に行けばあるかもしれんぞ!、と。 だが、しかし。競馬本のメッカ・山下書店にもわしが目指すその本は置いてなかったのだ…。残念である。 そのため久し振りの後楽園場外での馬券勝負になったわしだった。いやあああ…、ホームの浅草場外に比べると後楽園場外はオヤジオババ濃度が低い、つまり客の年齢層が若いのである。ニイチャンネエチャンたちに負けたらイカンなどといつも以上の気合を込めて馬券勝負に臨んだんだけど、ダメだった。 新潟メインの俊風Sである。わしの最新馬券術「5の1」という物件で選出したのは、CスーサンライダーとIジェイケイボストンの2頭。その「5の1」馬券術を説明すると、なめとんのか!と怒鳴られるかもしれないが、ま、一応説明しておく。「5の1」とは、「5走前に1番人気だった馬を狙い撃つ!」という徹頭徹尾単純且つ理屈不在の馬券術である。 で、ワシはIジェイケイボストンの方を選択して複勝を買ったら…5着。あ、いや、6着か。5着がもう1頭の「5の1」馬のCスーサンライダーでしたね。 そして、オークスは「5の1」のFブエナビスタを敢えて蹴飛ばしたら、雨を含んだ馬場でものすんごい末脚を爆発させハナひとつ差し切るという離れ技を見せ付けられ、わしは沈没。そのお陰で財布の中には残り1000札が一枚となってしまった。泣く泣く東京最終をケンしたら、「5の1」の馬が2頭だけで、そいでもってその2頭が1着・2着ではないか!どうも本年5月は馬券の調子が悪すぎるなあ…。4月はまあまあだったのに。 かなざわいっせい 5月26日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! | 09/05/15(金)11:49:58 |
| かなざわいっせい 『競馬ブック』紙に『スタッフ予想とコンピュータファクター分析』という欄がある。そのコンピュータ分析表の右端に、◎○▲△▽の5コの印が打たれているのだ。「▽」は△の中に「・」のある△だが、わしのパソコンにはそんな記号がないので「▽」と表示した。 で、先日、突発的鋭意調査をした結果、▲△▽の打たれている馬の3着以内率がかなり高く、そいでもって来た時の配当も、おおッ!と驚くほどに高いということが判明したのである。早速、4月26日の福島メイン福島牝馬Sで実戦してみた。該当する馬は以下の3頭。 印 馬 名 騎手 △Dオディール 北村友 ▲Gブラボーデイジー 生野 ▽Lヤマニンメルベイユ 柴山 この3頭の中から1頭選出して単複、または単か複の勝負をする。わしは騎手で選ぶ方法を採用した。好き嫌いはこの際横に置いといて、やはり成績を重視したい。すると上記3騎手の本年前週までの成績は、こうだった。 騎手 順位 1着 2着 3着 連対率 北村友 17 21 9 15 0.132 生野 103 1 1 0 0.080 柴山 60 4 13 7 0.086 これはもうあんた、圧倒的に北村友の成績が良い。よっしゃあッ!とぶっ放し、わしは穴場に突撃して北村友騎乗Dオディールの複勝を1000円で買ったのだ。 あのな、そしたら…あいやあああ、ざんざ降りの雨の中を突っ切り、▲Gブラボーデイジーが勝ってしまい、逃げ粘った▽Lヤマニンメルベイユが3着だったのじゃああああッ!で、Dオディールは14着惨敗を食らわせやがった。Gブラボーデイジーの単は1370円、Lヤマニンメルベイユの複は1170円もついたのよ。 どうしてこうなるのか、ほんとに。どもならんの極みである! かなざわいっせい 4月28日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 | 09/05/15(金)11:48:13 |
| 【小市民の宴】 「取ったんですか、石川さん。いちばん良く見えるってパドックで言ってた通りじゃないですか。」 皐月賞の日の夕刻、西船橋の居酒屋で開口一番、カメラマンのドスコイ村っちゃんから祝福のことば。 いや、当てたのは皐月賞じゃないんだけど・・・。パドックでアンライバルドのデキが抜群に見えたのはドスコイに言った通りだけど、馬券は惜しいところで外れ。当てたのは、その前の京葉ステークスなんだけど。 「本気を出せば、馬券なんかチョロイものですか」 と、これは長年の知り合い、競馬ライターのUちゃん。 「まぁそういうことですかね」と、僕。競馬はロマンでも、馬券は取るか外すかしかない。取ったときくらい言いたい放題でいいけど、当てたのは3連単100円ぽっちだかんね。S崎T雄さんみたいに、3連単の1万円流しが出来るのはいつの日のことやら。 「そのS崎さんて、借金3億円の人でしょ」と、美人看護師のY子さん。 そんな話、どこから聞いたの。そう、みんなの会話で。でもS崎さん、借金は返し終わったらしいよ。 「そうなの?S崎さんて、いま独身なんでしょ。私に紹介してくれないかしら」 おいおい、本気かよ。けっこう年の差、あるけど。 「だって、3億円も借金できるだけで凄いのに、全部返すなんてもっと凄いでしょ。馬券で返したのかしら」 「どうもそうらしいよ」とUちゃん。 「いつだったか、ズダ袋いっぱいの払戻金をかついで、”こいつは重いけど、カネで重いのは気にならないや”って言ってたらしいから。 いやそれは、知人が当てた払戻金をかついでみたときの感想だって話しもあるけど、そこんとこどうなのか。 馬券は大きく当てたい。結論はいつも同じ。小市民による小市民のための宴は、なお続いた。 ※石川ワタル的中 3連単C→M→K 22万3890円 石川ワタル(競馬評論家)4月21日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 09/03/31(火)12:01:24 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい JRA競馬の昨年の重賞数は、障害も含めて131コだった。その131コの重賞を勝った数を、関東と関西の騎手別に分けると以下のようになっている。 関東 42 勝率3割2分 関西 89 勝率6割8分 関西で生まれ、高卒後上京したわしは、関西生まれの関西育ちなのだが、しかし。もう東京での生活時間の方が断然長くなってしまった。で、はやり心情として関東騎手贔屓なのだったりする。そのわしとしては上記の数字は溜息が出てしまうほどに残念無念だ。関東騎手よりも関西騎手が2倍以上、…である。 じゃあ、今年はどうなっているのだろうか?と思い金曜日の夜に突発的鋭意調査をしてみたら、その結果は「おッ」であった。本年前週までに終わったJRA競馬重賞数は、29コである。勝利数を東西騎手別に分けたら、こうなった。 関東 11 勝率3割8分 関西 18 勝率6割2分 暫定の数字ではあるが、関東騎手は昨年の勝利率3割2分を3割8分へと僅かとはいえ上げているではないか。「おッ」である。しかしまあ、その…関東騎手が勝った重賞11コの内、横山典が半分以上の6コではあるのだが…。そういう事情はこの際横に置いといて、関東騎手全体の大健闘ということにして、それを寿ぎたいわしである。 日曜日、わしは中京メイン・トリトンSでQウエスタンヒートの単勝を買った。阪神そして中山に関西のトップジョッキーが集中しているから、この中京が最も相手が手薄と考え、関東騎手・石橋脩のQウエスタンヒートを選出したのだ。そしたら、鮮やかに勝ったのである。単1本勝負の当たりは、久し振りだ。しかも重賞の単!と飛び上がったら、隣のオヤジに笑われてしまった。 「あんた、中京のメインは重賞と違うで!」 あれ、…そうだったの…ですか、あやや。 かなざわいっせい 3月24日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【当たるのは知り合いばかり?】 | 09/03/31(火)11:59:40 |
| 石川ワタルの競馬日記 【当たるのは知り合いばかり?】 「ところで、ロジユニヴァースって、路地裏の路地ユニヴァースという意味なんですかね」 弥生賞のあと、西船橋の居酒屋でまだ若いK君が言う。受け狙いと見抜いた僕からひとこと。 「まさか・・・。”路地宇宙”なわけ、ないだろう。ロジはロジックの略でもなさそうだし、はて、なんですやろ。今度ロジユニヴァースに会ったら聞いとくよ。」 「石川さんは日本語も時々ヘンでしょ。危険が危ないとか、不安が心配とか・・。まさか馬語は羊じゃないのに分かるめえ」 「チミこそ日本語が乱れとるよ。そんなことより、ロジ君、これで皐月賞1番人気まちがいなしやね」と僕。 そこへカメラマンのMさんが口を挟む。 「あんまり良い馬には見えないですけど、あれでいいんですかね。」 「逃げて2馬身1/2の差をつけるんですから、強いですよ。本命馬が逃げて、堂々としていました」とK君。 おいおい、自分のことをいっているみたいじゃないか。K君よ、チミは僕が知っているだけで2人の女−それも綺麗な女から逃げてとうとう逃げ切ったじゃないか。いい身分だよな。と思っただけで僕は言葉を呑み込み、 「だけど、皐月賞で逃げたら目標にされて差されるんじゃないか」 と、まじめなひとこと。 「結局、どれが勝つかは分からない」 「どうせ分からないなら、4連単や5連単を売ってくれないですかね。どうせ外れるんなら・・・」 と、Mさん早くもあきらめモード。 「そんな、ベテランが自信なしでどうするんですか。僕の知り合いのOも、Bも、3連単ビシビシ当てていますよ」と、K君。 「そうそう、当てるのはいつも知り合いばかり。私の貧乏神、K君にあげるよ」とMさんがいうと、「それはOやBにやって下さい」とK君、なかなか言いますねぇ。 石川ワタル(競馬評論家)3月17日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 09/03/03(火)15:32:08 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 昨年、横山典の重賞勝ちは12コで関東騎手の中ではトップだったが、しかし。残念なことにGTの勝利がない。そんでもって東京・中山・京都・阪神の中央場所では、京都での重賞勝ち星が1コもないのである。横山典は京都が苦手なのではなかろうかではあるまいか? で、土曜日の京都記念、横山典はカワカミプリンセスに騎乗した。わしは横山典で勝負したかったのだが、前記したように「横山典は京都が苦手…かも」という疑念があったので馬券を買わずにケンしたのである。重賞をケンしたのは、もしかしたら30年を越える馬券歴で初めてかもしれん。そしたらカワカミプリンセスは4着に沈んだ。 そのメインまで横山典は6コのレースに騎乗し、10番人気という人気薄を2着に持って来た第7Rでのスノーマジックが最高の着順で、1着はなしだったのである。そして京都記念でも4着だから、うーん、やはり横山典は人には言えないなんらかの理由で徹頭徹尾京都の馬場を苦手にしているのではないか、ほんとに。 しかし、横山典がわざわざ京都遠征して勝利なしで帰ってくるとは思えない。じゃあ、最終ではないか、え!と意気込んだわしだった。最終では4枠Fクレヨンルージュに騎乗している。単オッズ15.4倍の5番人気だ。単勝なら滅茶苦茶に美味しい倍率である。しかしなあ…「横山典は京都が苦手かも」と、5番人気なのに単オッズ15.4倍は…つきすぎ?というのが重なり、わしは穴場の前で単勝勝負を複勝に急遽変更したのだった。 ああ、そしたら横山典のFクレヨンルージュは、1頭取消馬が出たため16頭立てが15頭立てになって、なんと13着の大惨敗。 「横山典は京都が苦手で、お前は馬券ベタなんだから当たるわけない、フハハ!」 と横で友人が笑っていた。 …とほほ。 かなざわいっせい 2月24日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【ミゾウユウのウズチュウ?】 | 09/03/03(火)15:30:05 |
| 石川ワタルの競馬日記 【ミゾウユウのウズチュウ?】 「今年の流行語大賞は決まりだね」 総勢60名ほどが集まったゴールデン街の新年会。外資系ソフトウェア関連会社のエリート社員で競馬ファンのT君がいう。まだ2月なのに、ほんとかよ。 「どこかの首相の”ミゾウユウ”で決まりでしょう。インパクトありますもん」 と、そこへシステムエンジニアのYさんが会話に参加。「T君、それは去年の暮れじゃないのかい。今年の流行語大賞なら、財務大臣の”うずちゅう”で決まりでしょうが。 国会の財政演説で「金融危機の渦中」をうずちゅうって読むんだから、すごい人だ」 こうなったら、何でもありかあああ。ミゾウユウの世界不況のウズチュウにあるんだから、おぼれて一巻のアウトかも。 もうこれからは「競馬」は「キソウマ」、「騎手」は「キテ」と読むなんて、お触れが出たりして。日本語、めちゃくちゃになりまんがな。 YさんはただのエリートのT君と違って、大会社の管理職にある超エリート。大の競馬好きで、記憶力抜群だから、ためにしに「17年前のダービー4着馬は」なんて聞いても、直ちに正解が出る。 「ではYさんに問題です」 と若いT君。 「昔、日本の未勝利馬にミゾウユウという馬も、ウズチュウという馬もいた。これはウソかホントか?」 「ミゾウユウって馬がいたら、それこそミゾウユウな出来事でしょうな」と、Tさん自信に満ちた答弁。「でも、ウズチュウはどうかな。鳴門海峡のウズが気になって、気になってという大阪あたりの馬主はいないと思うけど、ポケモン・シリーズにそんなのがいたからなぁ」 「やだなぁTさん、それってピカチュウでしょうが。えっ、それとも、これ、滅多にダジャレをいわないYさん渾身のギャグだったりして・・・。 石川ワタル(競馬評論家)2月17日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 09/02/03(火)15:27:23 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 逃げ 先行 差脚 追込 47 61 105 19 上記は昨年の最多勝利騎手・武豊の「連対時脚質」を示す数字である。わしには意外だった。武豊に限らず全ての騎手が、「先行」しての連対数が最も多いはずと推測していたのに、実は「差脚」の方が倍近く多かったとは、いやほんとに意外である。武豊の場合、実力も伴なう人気馬への騎乗機会が多いので、ま、そう焦らず道中はじっくり構えて…などという余裕があるから「差脚」競馬が出来るのではなかろうかではあるまいか?でも、他の騎手にはそれほどの余裕はないのだ。絶対に「先行」が多いんだよな!と言いながら、調べてみたら以下のような結果になったのである。昨年リーディングジョッキーのベスト10の10人の「連対時脚質」合計数である。 逃げ 先行 差脚 追込 360 680 783 104 武豊の「連対時差脚率」=45・2%に対して、ベスト10合計のそれは40・6%にやや落ちるもののあんた、わしの予想はまたもや裏切られ「差脚」の数が圧倒的に多いのだった。ふーん。 であるならば、「差脚馬で勝負」が正しい!そうだよなと言い聞かせつつ浅草場外に突撃したわしである。京都第10R伏見Sだった。「競馬ブック」紙の脚質認定によると、このレースでは「差脚」の馬が半分の8頭。その8頭の「差脚」の中から「スピード指数」上位3頭を選出した。そしたら1位は「88」でHトレノジュビリー、2位は「85」のAサラサラとEクラウンエンブレムの2頭だった。わしはその中で最も馬券的旨味(人気薄)のあるAサララの単!…は勇気がなくて買えず、複を買ったのである。 あいやああああ…そしたらあんた、Hトレノジュビリーが1着、Eクラウンエンブレムは3着確保で、わしのAサララは複からも遠く圏外の7着。ふーん、ふーんふんふーん。 かなざわいっせい 1月27日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【馬はスイスイ十六年】 | 09/02/03(火)15:25:27 |
| 石川ワタルの競馬日記 【馬はスイスイ十六年】 1月18日、うすら寒い曇り空のもと、僕の本命馬アーリーロブストが京成杯を勝つ。 それを見届けて、船橋法典駅へと向かう道すがら、見れば民家の庭に梅の花が咲いているではないかではあるまいか。僕がそう言うと、 「それってかなざわいっせいさんのマネですか」と、同行の若いS君。 そう言うわけではないけれど、まだこれから本格的な冬になろうとしているのにあんた、もう梅が咲いているのだよ。けなげにもホドがあるではなかろうかではあるまいに。 「きょうの石川さん、なんかヘンですね」 そんなことはありませんぞくじゃ。それよりチミ、「桃栗三年柿八年」のあとは知っておるかな。 「梅が出てくるんですか。梅はウメーぞ、ほらやるぞ、とか」 バカだねチミは。「ユズの馬鹿野郎十八年、梅はスイスイ十六年」じゃろが。 ユズの代わりに「梨の馬鹿めが十八年」ともいうけどね。 「そうでしたか。でも16年もかかるんじゃ、スイスイではないと思いますけど」 それはそうかも。いいところに気づきましたね。梅の実がなるのに16年もかかってたら、石器時代あたりじゃ平均寿命が先に来ちゃうかも。 「またふるい例ですね。古すぎますよ」 そうかそうか。それでは問題を出す。ウメの付く有名な馬と言えば? 「ウメノチカラでしょう」 おうおう、ようよう知っとるがな。 「まかせて下さいよ。1964年の東京オリンピックの年、ダービーも菊花賞もシンザンの2着だったでしょう」 よう知っとるやないか。 「だって僕の母はシンザンと同い年で、そのころのダービーとか、調べたことありますから。石川さんは東京オリンピックのころ、もう還暦だったって、本当ですか」 んなはずないだろう。バカバカ。 石川ワタル(競馬評論家)1月20日発行「週刊競馬タイムズデータ集」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 09/01/10(土)13:26:48 |
| 今、わしの周囲にいる馬券オヤジの数をかぞえるときは、1人・2人である。馬券は1枚・2枚。買い目は1点・2点。服は1着・2着であんた、競走馬がゴールを超えた確定順と同じではないか。靴は1足・2足で、わしが穴場まで突撃するときの足の動きは1歩・2歩。んじゃ、穴場は1穴・2穴か、え?…って、そんなことはないだろうから、1箇所・2箇所かもしれん。 よっしゃッ!の気合は、ひとつ・ふたつだと思われる。「ひとつ気合を入れ直して頑張ろう!」などと、わしもそういうふうによく使用しますからね。この場合、本来数えられるものではない物件を敢えてカウントするかのような表現なので、実際には「ひとつ」はあるが、「ふたつ」はない。物理的に数えるならその回数であって、オロナミンCのコマーシャルでぶっ放しているように「ファイト、1発!」なんちゅうのがそれに当たると思われる。ファイトはひとつだが、2度3度重ねて繰り返すその行為の数だ。気合は、1声・2声または1発・2発でよろしいのではなかろうかではあるまいか。 なんてことを日曜の浅草場外3階でブチブチ呟いていたわしだった。中京メイン・納屋橋Sに出走のIレッドビームシチーに関する調教師のコメントが、「真面目に走ればいい脚を使うんだよ。ここも『気持ちひとつ』だろう」と記載されていたからだ。 馬にだってもちろん気持ちがある。Iレッドビームシチーの気持ちに合わせて、わしもコイツの背中を気持ちひとつ押してやろうではないか!と、そんな心持ちになっていたのである。 で、二重丸完全7コの1番人気FアーバンストリートとIレッドビームシチーのワイドを買った。あいや、そしたらFアーバンストリートは勝ったのに、Iレッドビームシチーは追い込んだものの6着。足りなかったのは、馬の気合かそれともわしのそれか…、え? かなざわいっせい 12月23日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【方角の問題?】 | 09/01/10(土)13:25:15 |
「方角がいいんですかね、それともカミさんを置いて、ひとりで来ているのがいいのかな、と、ニコニコ顔のNさん。12月14日の香港国際レースでひと儲けしたそうな。 Nさんは昨年12月、今年4月に続いて、なんと香港競馬負け知らずの3連勝だって。 「そういえば、若手のA君や太っちょのSさんも香港で当てまくっているよ」 と、食事のあとの呑み直し会で僕。このワンチャイの呑み屋は、今年4月にも来ている。香港には居酒屋はないが(日本の居酒屋チェーンが進出し始めた程度)、英国のパブのような店はいくつもあるからありがたい。 「なんか知らないけど香港に来ると当たるんだよね、ウフフフッ」 とNさん。「香港カップも、ビヴァパタカが4着に負けて、外したと思ったけど、待てよと。イーグルマウンテン1着付けの3連単も買ったからね、ウフフッ。でもあれで755倍は安いなぁ」 当てて不満そうなNさんだが、僕もそう思った。勝ったのは2番人気でも、2着は単勝19倍、3着は52倍で、1.3倍の大本命が4着なのだから、日本でいう10万馬券か20万馬券でもいいのに。 「香港のファンは馬券が上手ってことかしら」 と、うら若いK嬢が会話に参加。アメリカ生まれでも、両親は日系人と日本人で、アメリカ人の血は一滴も入っていない。なのに西洋風の美しい顔立ちなのはどうして?周りの風土によって顔つきも変わるってことなのね。今回は、競馬カメラマンの父と一緒に香港まで来たというわけ。 「方角ですか?私にとって方角がいいのは日本だって思っています。東京のテレビ局で仕事したいなあ」 と、ロサンゼルスの大学3年生というK嬢。願いが叶うといい。 うーん、方角ねえ。府中と中山、両方へ方角がいいのはどこじゃろか。それにつけても有馬は当てたし。 石川ワタル(競馬評論家)12月23日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/12/02(火)13:56:42 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 日曜日の午後イチから歯が痛み始めた。休診日だからなあ…と呟きながらダメモトで行き付けの歯医者に電話してみたら、「これから出かけるところだったけど、応急処置はしましょう。直ぐに来なさい!」と有り難いご返事を貰ったのだった。その医院まで歩いて3分、走ればおおむね1分23秒。レントゲンを撮って、「詳細診断は後日、本日は痛み止めの薬を処方します。さて、私は大学の同級会なのよ」といって先生は出かける準備を始めた。ふーん。で、先生ってナニ大学のナニ学部の卒業なんですか?と訊いたら、医者はキョトンとしてわしを見た。 「歯医者だか歯学部に決まってるでしょ」 あ…、そりゃそうだよなあ…と苦笑いしていたら医者は、こう続けたのだった。 「かなざわさんって、どこか常識から【ちょっと】外れたところがあるよね」 はあ…? 「あ、いや、【ちょっと】じゃなくて【かなり】だね」 ぬわああああ…。 「あ、ごめんごめん、【ちょっ】といい過ぎた、【ちょっと】ごめん」 【ちょっと】じゃなくて、【かなり】のいい過ぎでしょうよ!と【ちょっと】抗議したが徹頭徹尾無視され、この続きは連休明けの火曜日にやろうということで、ほな本日はサイナラとなった。 薬局で薬を買って飲んでから浅草場外に突撃したら、既に東京第10R奥多摩Sのパドックだった。前走13ゲート発走で負けた2頭、@シャイナムスメとCモルトグランデのワイド1点勝負。【ちょっと】常識外れのバカナオヤジがシャイナムスメの馬券で勝負である。隣のオヤジが「武豊がまた落馬したらしい」と呟いた。え…?と驚いたら東京第10Rは発馬してわしの馬券はハズレ…。 落馬にもハズレにも、【ちょっと】はない。武豊、大丈夫か、え? かなざわいっせい 11月25日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/12/02(火)13:56:42 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 日曜日の午後イチから歯が痛み始めた。休診日だからなあ…と呟きながらダメモトで行き付けの歯医者に電話してみたら、「これから出かけるところだったけど、応急処置はしましょう。直ぐに来なさい!」と有り難いご返事を貰ったのだった。その医院まで歩いて3分、走ればおおむね1分23秒。レントゲンを撮って、「詳細診断は後日、本日は痛み止めの薬を処方します。さて、私は大学の同級会なのよ」といって先生は出かける準備を始めた。ふーん。で、先生ってナニ大学のナニ学部の卒業なんですか?と訊いたら、医者はキョトンとしてわしを見た。 「歯医者だか歯学部に決まってるでしょ」 あ…、そりゃそうだよなあ…と苦笑いしていたら医者は、こう続けたのだった。 「かなざわさんって、どこか常識から【ちょっと】外れたところがあるよね」 はあ…? 「あ、いや、【ちょっと】じゃなくて【かなり】だね」 ぬわああああ…。 「あ、ごめんごめん、【ちょっ】といい過ぎた、【ちょっと】ごめん」 【ちょっと】じゃなくて、【かなり】のいい過ぎでしょうよ!と【ちょっと】抗議したが徹頭徹尾無視され、この続きは連休明けの火曜日にやろうということで、ほな本日はサイナラとなった。 薬局で薬を買って飲んでから浅草場外に突撃したら、既に東京第10R奥多摩Sのパドックだった。前走13ゲート発走で負けた2頭、@シャイナムスメとCモルトグランデのワイド1点勝負。【ちょっと】常識外れのバカナオヤジがシャイナムスメの馬券で勝負である。隣のオヤジが「武豊がまた落馬したらしい」と呟いた。え…?と驚いたら東京第10Rは発馬してわしの馬券はハズレ…。 落馬にもハズレにも、【ちょっと】はない。武豊、大丈夫か、え? かなざわいっせい 11月25日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/11/04(火)13:47:07 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 10月12日の日曜日、三浦皇成の70勝目を狙い撃ちしようと企て、その日、三浦皇成が騎乗したレースで全て彼の単勝を買った。と、いってもあんた、最終以外は100だったけどね。そしたら残念というか見事というべきか、9連敗を食らってしまったのである。 翌週の10月18日の土曜日、今日こそは勝つだろうとまたもや100円単勝を、倍額200円に増額してふんどし締め直し勝負をしたら、あやあ…第6Rの2着が最高で、全戦全敗のドボンだった。 このまま本年は69勝で店じまいなんてことはないよな、とウダウダいいつつ友人と千住で酒を食らっていたら、ソイツがこういったのである。 「明日は緊急出動的策術を使うしかないんじゃないか?」 緊急に対処せねばならん事態かどうかは分からんが、しかし。策術は練るべきだと思うと答えたら、友人はしばらく考え込んだ。策術を練るとき、人はシワシワシワアアア…とアルコールが体内内壁襞の細胞に染み渡って行くような表情するのであるな、とわしは初めて知った。で、友人は、 「明日、三浦皇成の乗るレースは、三浦皇成以外の騎手の単を100円で全部買う!」 といった。あは、つまり殺し馬券だ。そう来たか、である。しかし、三浦皇成が勝ったときに、三浦の馬券がないんだからバカみたいやないか!いや、皇成のためならそれくらいの犠牲は払わねば!とかなんとか議論になり、結局互いに「お前とは一緒に競馬やってられんわ!」とぶっ放し合い、共同馬券勝負の話はお流れになったのであった。 で、わしは最終で三浦皇成騎乗のJフサイチコウキを軸にして人気薄のOセレスダイナミックをヒモにしたワイドを買った。そしたら、あ…ワイド買ったら皇成が勝ってしまいよるがなあッ!と叫ぶと同時に、ポテと垂れた。1コ勝つってのが結構難しい。 かなざわいっせい 10月28日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/10/07(火)16:01:41 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 25年前、茨城県稲敷郡にあるサラブレッド育成牧場「井の岡トレーニングセンター」で、住み込み牧夫として稼動することに決めた。厩舎に入ったときに、馬房から首を突き出し物凄い凶暴な視線でわしを睨みつけてきた1歳馬がいて、黒鹿毛のマルゼンスキー牝馬だったのである。わしが競馬場以外で初めてサラブレッドを目にした瞬間だった。「怖い…」と思わず呟き縮み上がったのであるのであった。 その黒鹿毛が競走馬になって、競走名がアンフィニイ。彼女は、上総特別を勝ったのである。わしの記憶が正しければ、中山競馬場の4角過ぎのところのスタンドにある、あのクリスタルルームとかなんとかいうガラス張り客席が建設中だったときの上総特別だ。それをアンフィニイが、見事に勝った。 アンフィニイの馬主さんが、柴原榮センセ。 神戸の眼科医である。わしが育成牧場牧夫時代に、アンフィニイを通じて柴原センセとお知り合いになった。 ぬわあッ。おおむね22〜23年前の上総特別を勝ったあのアンフィニイの馬主さん・柴原センセの現在の持ち馬アンテリオールがあんた、23年後の本日の中山第9R・上総特別に出てくるではないか! はッあああーッ!ひとつ熱い息をぶっ放しわしは穴場に突入した。迷わずDアンテリオールの馬券を買ったのだ。…が、実は、単勝にするか複勝にするか、はたまたぶち込む金額はいくらにするか…では大いに迷ったのである。なんたってまあその…11頭立てのビリケツ人気で、単オッズが168.8倍だもんなああ…、ここ2戦勝ち馬からの時計差2秒の連続惨敗だからなあ…あ、あ、しかしエイヤ!でわしは単勝に決めた。 来たら久々の…と獲らぬ狸を数えてウフウフ局地的に興奮していたが、結果は8着。来年の上総特別に期待したい…って、アンテリオールはもう7歳だから無理か? かなざわいっせい 9月23日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【メイショウサムソン???】 | 08/10/07(火)16:00:14 |
| 石川ワタルの競馬日記 【メイショウサムソン???】 「石川さん、凱旋門賞、観に行くんですって。メイショウサムソンの馬券、頼んでいいですか?」 新宿ゴールデン街の飲み屋で若い知り合いのB君に言われた。返事をする間もなく、店で初めて会ったばかりのYさんがいう。 「そんなの、やめとき。勝負になるわけないがな。休み明けで勝負になった馬なんて、おらんわ」 「えーっ、そうですか」と、B君。というと、サムソンの“ソン”は漢字で書くと“損する”の損ですか」と精一杯のギャグ。 「そうやな、昔、巨人にジョンソンってのがいて、あんまり打たんから、高いカネ払ったんが“損”だった、“ジョン損”だってマスコミに書かれよったよ」 「えーっ、それは知りませんけど、メイションサムソンのサムソンは韓国のサムソングループと関係あるんですか」とB君。 「あれはサムソンじゃなくて、サムスン電子じゃろが」とYさん。 「でも韓国人は“サムソン”って、発音してますよ」 「そんなの知らんがな。ここは日本でっせ。あんた韓国人か」 「いえ日本人です」 気の毒に、B君、そう言うと黙ってしまった。 どうでもいいけど(よくないか)、メイショウサムソンのサムソンは、旧約聖書の怪力サムソンに決まっていると思うけどね。僕がそう言うと、B君、気を取り直し、 「実は僕もそう思ってました。でも、ちょっと面白いことを言おうとして、スベっちゃいました。猿も木からスベる、ですか」 「ちょっと違うじゃないの。若いのに、ギャグのキレがないね」 「えーっ、石川さんのギャグはキレがあるんでしたっけ」 なんやそれ。ったく、それじゃ“Some 損”じゃなくて、“大損”じゃあああ。 石川ワタル(競馬評論家)9月23日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/09/06(土)11:50:42 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 「10着、勝馬との時計差2秒以内、一桁馬番」 前走で以上3コの条件をクリアしている馬を狙い撃つ!というのが、わしの最新開発の新馬券術「アフター10(テン)」である。なんか胃薬みたいなネーミングだが、しかし。前走10着馬なので、今回その馬はほとんど人気がなく、3着以内すれば配当は当然のごとくデカイのだ。 日曜日の新潟最終に、その「アフター10の法則」にはまった馬がいた。1枠2番のロッタである。前走函館500万下、ダート1700mを10番人気で13頭立ての「10着」だった。勝馬との時計差は「1秒4」、馬番は「D」であるから、申し分のないアフター10なのだ。 この馬は4前走で「10着・時計差1秒4・馬番@」とアフター10だったのである。次走の成績はどうだったかというと、これが逃げて惜しい4着だった。15頭立て8番人気で4着、しかもあんた勝馬との差が4着なのに0.2秒であるからして大健闘したと評価してよいと、わしは思う。今回は1コ着順を上げて3着以内をお願いしたいと呟きながら、わしは穴場に突撃した。 買った馬券はAロッタと人気のGギブソンガールとのA−Gワイド1本である。それからやんわりと頭を上げて館内テレビに表示されてる単オッズを見たのだった。あいやああああああ…そしたらAロッタは80.1倍の12番人気ではないか。そりゃあ…人気薄を狙ってデカイ馬券をと望んでいるわしだが、しかし。単80倍はちょっと…人気薄過ぎる…のではなかろうかではあるまいか?が、もう買ってしまったのだから、引き戻せない。 ところで「もうかってしまった」とパソコンのキーを打って漢字変換したら最初に出たのが「儲かってしまった」だった。 んはははははああああッ!けどね、Aロッタは7着で、わしはまた損してしまったのである。ふーん…。 かなざわいっせい 8月26日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【小林青年おめでとう】 | 08/09/06(土)11:48:52 |
| 石川ワタルの競馬日記 【小林青年おめでとう】 「うひゃー、小林青年がフランスの調教師試験に合格したんだ!」 「そうそう、前からチャレンジするって言っていたからな。でも、よく合格するまでたどり着けたよね。お祝いのメール、送ったよ」 と、知人の電話に答えて僕。 ほんとに、合格おめでとうだ。全部フランス語で筆記試験から面接まで。成せば成る、成さねば成らぬ何事もって訳ね。 「朝日新聞の“ひと”欄に写真入りで大きく出てたよ。見たでしょ」 「いやそれが、朝日新聞は読んでないから気が付かなかった」 僕が知ったのは「horse japan.tv」のニュースだったけど。ここには本人による詳しい試験の経過が書かれていて、どれだけ大変だったか、よく分かる。 “小林青年”と僕らがいっているのは小林智(さとし)さんのこと。34歳になるが、ずっと若く見える。日大理工学部卒業後、北海道のコアレススタッドで5年。次いで渡仏し、J.ハモンド厩舎で3年、R.ギブソン厩舎で2年、06年9月からM.デルザンクル厩舎に移って今に至る。06年秋にはディープインパクト陣営をフランスで手助けし、今は渡仏したメイショウサムソンがデルザンクル厩舎に迎えられた関係で、毎日面倒を見ている。 「でもこれからが本番、開業は2009年末を目指しています」 と小林青年。 そうだよね。これから良馬を預けてくれる馬主を捜さなくては。でも武豊や角居調教師や日本の大手牧場関係者とも親しいし、新婚の奥さんはフランス人で可愛いし、前途洋々でうらやましい限りだね。 「そうそう、前途洋々。それにひきかえ、石川さんときたら、前途ヨイヨイとちゃいますか?」 うーん。確かにそうかもーと、感心してる場合か。せめてもう一花とはいわない。つぼみくらい付けさせてね。 石川ワタル(競馬評論家)8月26日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/08/08(金)16:29:12 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 7月19日の午後6時半頃だった。かつてのわしが夏季限定牧夫をしていた川上悦夫牧場の社長(もちろん川上悦夫氏)から電話が入った。「あること」がきっかけになり、国同士で言えば国交断絶状態のわしらだったのである。ふーん、あれからおおむね5年は経っているはず…だ。 「あること」には互いに触れず、十数分間話をして、電話を切った。婆さまは95歳で今も健在と聞いて、とりあえずホッとした。 ふーん、しかし。どういう心境の変化が起きて5年ぶりの電話になったのか?などと考えたが答えは見つからず、わしは日曜日の競馬予想に取り掛かったのである。そしたら驚いた。 日曜日のJRA競馬、新潟・小倉・函館の3場にあんた、川上悦夫牧場(新冠川上牧場を含む)の馬がなんと11頭の出走しているではないか。社台やシンボリではあるまいに、個人経営の牧場の生産馬が1日に11頭も出走するなんてことは、徹頭徹尾稀有な事態である。 さっきの電話となんか関係あるのか…とふと思った。そう思ったら、必ず関係がある!という心持になって来て、オウッ!と雄叫び上げてわしはいきり立ってしまったのである。 翌日、朝から川上悦夫牧場の馬の単勝で勝負し始めたのだ。そしたら、新潟7RLココロノマド・13着、9RHトモロザベスト・13着、小倉4RGオリオンザブラック・7着、6ROエイユーフェアリー・12着、函館1REヤマイチシャトル・7着、2R@ショウグンリーダー・2着、Jトレノヘイロー・10着、8RFブルーシーズン・12着、9R@メイショウサライ・4着と、あのなあ・・・9連敗を食らってしまった。 残るは、函館10RのFハツカリと新潟アイビズSDのMレヴリの2頭である。Mレヴリは無理だろうからな、4番人気Fハツカリを軸のワイドに変更して1本勝負に挑んだら、あいやああああ、6着。 何か言いたそうにしたまま…最後に笑い、そして電話を切った川上悦夫だったと、わしはハズレ馬券を握り締め、そんなふうな気がしたのである。婆さまが死ぬまでに日本ダービーを勝つこと!、それが川上悦夫の最大目標というのは、まだ変わっていないと思う…。 かなざわいっせい 7月22日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【怖がるべし、福島市民ってか?】 | 08/08/08(金)16:27:25 |
| 石川ワタルの競馬日記 【怖がるべし、福島市民ってか?】 「いやぁ、驚いたの、驚かないのって」 と、僕が話し出したのをさえぎって、若い飲み仲間のK君が 「またですか、石川さん。で、どっちだとういうと、驚いたんでしょ」 「なんだ、分かっているんだ。そう、驚いたわけ」 「だから何に驚いたか言ってくれないと、話が進まないでしょ」 というわけで、僕は7月13日(日曜)の午前11時半、福島駅前で体験した奇妙なありさまをK君に伝えたのだった。 まず一軒目のコンビニ。入っていきなり目につくところに貼り紙がある。「本日の競馬新聞とスポーツ紙はすべて売り切れました」とは、いったいどういうこと。まだ昼前だよ、昼前。 少し歩いて、二軒目のコンビニに入っても競馬新聞は売り切れ。スポーツ紙は二種類、残っているだけ。三軒目も同じ。JRの駅に戻ってキオスクを覗いても同じ。結局、買いたいスポーツ紙は手に入らなかった。 怖がるべし、福島市民。 ということなのか。夏の福島は久しぶりだから、よく分からないが、毎週こうなのか。それともこの日は福島名物、七夕賞の日だから、老若男女こぞって競馬なのか。 「一番いいのは、一部だけ売れ残った状態ですよ。買いたい人は、もれなく買ったということになるから」 以前、とある競馬新聞の幹部社員が言っていた。それはそうに違いない。販売部数を伸ばすには、決して売り切れなんぞにならないようにしないといけない。 そうすると、新聞各社は福島で一体何をしているのだろう。商売下手にもほどがある・・・。てなことを考えていたから、七夕賞の馬券、外してしまったではないかあああ! 「石川さん、他人のせいにしてはいけないでしょう」 そ、そうでした。次、当てますからね。 石川ワタル(競馬評論家)7月22日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負!かなざわいっせい | 08/07/01(火)13:56:05 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 日曜日の函館最終・基坂特別に出走のDブチカマシ。地方成績は26戦6勝2着4回3着6回で、JRAの美浦島田功厩舎に転厩してから2戦して府中で14着、14着の連続大惨敗である。 コイツ、わしに似ている…そんな気がした。 「ふーん、いっせい君(一成)か。名前負けしてるな」と子供の頃から、この名前と本人の実力との差を散々揶揄され続けてきたわしには、ブチカマシ君の不甲斐無い戦跡と馬名の持つインパクトの差がジクジクと身に沁みてきた。 インターネットで調べてみたら、ブチカマシは、姫路→園田→船橋→川崎→浦和そいでもってJRAと転戦しているのだった。くあ…ブチカマシのデビューの地が、これまたわしの生まれ故郷と同じ兵庫県姫路市ではないか。競走能力ファクターの5段階評価で最も低評価されてしまったのが、精神力の2点。わしも子供の頃の通信簿に「根性がない」と担任の先生に記入され笑われた徹頭徹尾情けない男だったのである。 いつかどこかで強烈なブチカマシをかましてくれたら…と思いつつ単オッズを見たら、本日のブチカマシは16頭立ての14番人気で、113.2倍。デビュー戦の姫路では9頭立て8番人気の119.5倍だったのだから、ほんのちびっとだけ人気は上昇しているな。ブチカマシ君のブチカマシをひっそりどこかで期待している馬券おやじがいるにちがいない。よし!と、なんだか自分に似たこのブチカマシ君の小さなブチカマシをわしも期待して、「競馬ブック」紙の本紙本命Bエーシンエフダンスと組み合わせ、B−Dのワイドで勝負じゃあッ!…だったのだが、しかし。 Bエーシンエフダンスは2着したのに、Dブチカマシはあえなく15着。…根性が酸欠起こしてわしは50年。大きく深呼吸したが、やはりまだ息苦しさを感じた。今度はもうちょっと頑張ってくれ、ブチカマシ! かなざわいっせい 6月24日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【ナオコ嬢の必勝法】 | 08/07/01(火)13:54:08 |
| 石川ワタルの競馬日記 【ナオコ嬢の必勝法】 「また当たったわ」 「はい、また当たりーっ、競馬って、ほんとに楽しいのね」 ゴールデン街の綺麗なおねえさん、ナオコ嬢がきょうも絶好調だ。 6月15日の東京競馬場。僕の行きつけの店の競馬ツアーがあって、十数人が春開催最終日を楽しむ。幸い、天気もいい。 「でも、ナオコさん、どうしてそんなに当たるの?安田記念のウオッカの単勝も当てたんだって?」 「そうよ。ウオッカは大好きだから、外せないでしょ」 「だって、有馬記念はウオッカを外して当てたんじゃなかったっけ」 「違うの、違うのよ。有馬記念はウオッカの単は外れたけど、マツリダゴッホの複数を当てたのよ。エライでしょ」 うーん。このナオコ嬢、もう半年ほど、ほとんど外した記憶がないというから恐ろしい人だ。なんでそう当たるの? 「それはね、少ししか買わないからよ。それに単勝か複勝か、あとは買っても馬連までね。”3連単は買っても外す”と、神様から言われてるのよ」 ほんとかいな。欲をかくといけないのは物事の道理だけれど、でもどうしてナオコ嬢の馬券だけ、そんなに当たるのか。 「それはねえ、過去の成績を気にしないから。馬券はね、いいですか石川さん、まず馬の名前ですよ。ピンと来るかどうか。それから好きな騎手が乗っていること。あとは、何かあったっけ」 何という、いいかげん。これじゃあヒントも何もありゃしない。 にもかかわらずナオコ嬢、メインのエプソムCの単(サンライズマックス、750円)を当て、最終レースのユキノアサカゼの単1410円まで当ててしまった。なんでそうなるの? これって、理論なき新たな必勝法かもね。 石川ワタル(競馬評論家)6月24日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/06/03(火)12:27:48 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい アパートの契約更新作業があって、友人に連帯保証人の欄に署名・押印をお願いすることになったのである。で、連絡すると土曜日の午後2時に銀座で会いましょう、という。だからわしは、その前に銀座場外に突撃したのだった。 翌日のオークス予想に難儀していたせいだと思う。中京メインの東海Sは前売りで土曜日のうちに馬券を買ってしまい、明日はオークス予想に時間をたっぷりかけようとしたのである。 武豊、安藤勝がいないなら、そんなもんあんた、岩田に決まってるではないか!と吠えつつ穴場に向かい、わしは岩田騎乗のDフィフティーワナーと1番人気@サンライズバッカスのワイドを買ったのだ。 が、しかし。1コだけ気になることがあった。それはBヤマトマリオンとKラッキーブレイクの2頭である。Bヤマトマリオンは前走で18頭立ての18番人気、4走前が10頭立て10番人気。Kラッキーブレイクも前走が13頭立ての13番人気で、いわゆるわしの馬券術1232号辺りに登録されている「ビリケツさん」の法則の馬であるということだ。 3連単のウン百万馬券には、過去5戦のうちで、ビリケツ人気だった馬が絡んでいることが多いので、そいつを狙い撃つ作戦である。 100円でいいから、そのビリケツさんの2頭のワイドを押さえておこうかなあ…とちびっと考えたが、しかし。いやいやいやあ…BヤマトマリオンもKラッキーブレイクも単オッズ万馬券の超人気薄で、Kラッキーブレイクはあんた、今回もビリケツ人気なのだった。 それはないだろうと笑って、わしはB―Kのワイドを買い足すのを止めにしたのである。 そしたら、その2頭が来た…。3連単は513万7110円、ワイドでも2万8000円である。 まいってしまうではないか。阪神JFの勝ち馬と桜花賞1・2着馬が来てオークスは44万馬券、これにもまいってしまった。 かなざわいっせい 5月27日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【M子嬢、ナゾの発言】 | 08/06/03(火)12:26:17 |
| 石川ワタルの競馬日記 【M子嬢、ナゾの発言】 戦い済んで日が暮れて、オークスのあとのいつもの飲み会。個室奥の、一堂を見渡す牢名主の位置に陣取ったテレビ局制作会社勤務のTさんが、おもむろに馬券を取り出す。 「どれどれ」 見れば、オークスはまず3連単QICに1万円。あとはQIの1.2着固定で千円ずつ、十数点。 「QICはリトルアマポーラ、レジネッタ、エフティマイアですか。1万円が当たってたら・・・」 と、ふだんは無口のTさん。ケータイのJRA−VANを開いてピコピコと操作し、、 「払戻金は213万9000円です」 それを聞いて、少し離れた席から、紅一点の美しいM子さんが、 「うわーっ、そんなに、当たったんですか」 と、まるで自分が儲けたような嬉しそうな顔。そうじゃないんだけどね、M子さん。 自分の外れ馬券が美女の興味をひいて、Tさん、何か言わないとまずい雰囲気。 「まあ何といいますか、リトルアマポーラを買うなんて、私としたことが、リトル(少し)甘ポーラだった、なんちゃって」 「そんな、急になんちゃっておじさんにならないでよ。リトル甘ポーラじゃなくて、大甘ポーラでしょうが」 と、よく穴を当てるIさん。Iさんのオークスの馬券はブラックエンブレム(4着)からの1頭軸マルチで、1着のトールポピーが長い審議のあげ句、降着になっていたら、的中だったという。 「えーっと、その場合はですね、ピコピコ、EIFですから、87万8280円なりです」 「うわーっ、そんなに当てたんですか」 と、M子お嬢様。 「そんな、当ててないですよ」 とIさん、ムッとした表情。 本当に当てたと思って聞いたのか。そんなはずはないのなら、場を盛り上げるために、そう言ったのか。 う〜ん。 今どきの若い女性の心を読むのは、馬券を当てるより難しいかも・・・。 石川ワタル(競馬評論家)5月27日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/05/06(火)14:13:44 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 日曜日のアンタレスSである。天敵・社台の馬が、2頭出走していた。社台帝国の2頭出しというのは、ちびっと遠慮しておられるのではあるまいか?などと呟いたら、もしやという気がしてきたのだった。 2頭だけ出走の、その2頭が1着・2着を独占したりしてと思ったのだが同時に、そんなことはあるまいと唇をかみ締めつつ、そうはさせんぞ!と下腹部にやたら気合が入って来たりなんかしたりするわしだったのよ。 そこで、わしは社台の殺し馬券を最初買っておくことにした。FアドマイヤミリオンとGピットファイターのワイドF−Gである。これを100円で買った。そいでもって、それからB−DかD−Nのどちらかを勝負馬券にしようとしばし考えていた。 ところで、と一息はいてフトオッズを見たのである。そしたらあんた、Fアドナイヤミリオンの単が118倍、Gピットファイターは125倍だ。馬連F−Gは…うーんと、お、おおおお、1784倍を表示しているではないか。あのね、ワイドは馬連の配当おおむね3分の1と計算していいなら、F−Gのワイドは590倍ほどということになる。それを100円買ってあるから、来たら5万9000円ではないか。 で、わしの勝負馬券B−Dは、馬連で6.6倍、D−Nは19倍辺りを示しているのだった。そのどちらかの馬連を1000円で買って当たっても、手にできるのは6600円か1万9000円。ワイドならそのおおむね3分の1。 ちゅうことはあんた、社台の2頭で決まった方がいいではないのかではなかろうかではあるまいかあッ!という気がしてきて、わしは急遽路線変更した。このレースに限り天敵社台帝国を応援することにしたのである。だから予定していた勝負馬券決定購入作業も急遽中止。100円のワイドF−Gを握り締めてレースを観た。が、しかし。 はあ…、ワイドの5万馬券が来るわけないか、はあ…。来なかったですね、はい。 かなざわいっせい 4月29日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【香港の馬券、手ごわし・・・】 | 08/05/06(火)14:12:27 |
| 石川ワタルの競馬日記 【香港の馬券、手ごわし・・・】 「えーっ、グッドババって、良馬場って意味じゃないの?」 「石川さん、分かってて受け狙いは止めてくれませんか。グッドババって・・」 Nさんの発言をさえぎって、3連単大穴名人のAさんが話に割り込む、 「グッドババって、ジャイアント馬場と関係ないんですか」 あるわけないでしょう、Aさん。 4月27日、日曜日。香港の盛り場、ワンチャイのカフェバーで、夜遅くまで下らないトークが続く。グッドババはこの日の準メイン、チャンピオンズマイルを快勝した香港の名マイラーだ。昨年の安田記念に出走して着外だったが、その後、完全に本格化。今や敵なしの5連勝で、今年も安田記念出走なら、今度は堂々の本命馬だ。 「グッドババって、香港の人に聞いたら、”いいパパ”って意味だそうですよ」 Nさんが詰まらない種明かしをして、お開きかと思いきや、Aさんの知人の会社社長Cさんのが、会話に加わる。この人、ガッツ石松のそっくりさん大会に出させたいくらいの激似状態。ウリ二つより上の、ウリ三つ(?)ですねと言おとして、必殺ストレートが飛んでくると怖いのでやめた。 「マツリダゴッホは、どうしちゃったの。カゼ引いて、マツリダゴッホン、ゴッホンなんちゃって」と、Cさん。おやじギャグの切れも、ガッツさんといい勝負かもね。 「直線向いて先頭に立って、中山ならもうゴールなのに、香港シャティンは直線がちょっと長かったということですか」 Nさんがここも早めの正解、かな。 マツリダゴッホが出走したクィンエリザベス2世Cは、南アフリカの名伯楽、M、デコックの調教馬アーキペンコが快勝した。 「この石川さんの馬券、惜しいですね。アーキペンコから1頭軸マルチの5頭流し、60点買いでも外れですか」 2着のバリウスが買えず、3連単23万馬券を取れなかった。香港の馬券は甘くなかった・・・。 石川ワタル(競馬評論家)4月29日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負!かなざわいっせい | 08/04/01(火)13:50:56 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい かなざわの鋭意調査の結果、大穴をぶっ放す馬の条件として、次の3コを発見した。 1:前走ビリケツ人気。 2:前走ビリケツ人気だが、着順はビリではなかった。 3:5走内に10着になったことがある。 この3コをクリアしていれば、大穴の可能性大なのであったりする。 日曜日の中山第9R・内外タイムス杯だった。前走ビリケツ人気だったのは、AフサイイチギガダイヤとGチェリストの2頭。そして両馬とも前走はビリケツ着順ではないので、2コクリアしている。しかし2頭とも残念ながら、5走内に10着にはなったことがない。よって、このレースはまあだいたい順当な決着を見せるのではないか、と予想したわしである。 順当に納まるなら、黒三角作戦で勝負したい。『競馬ブック』紙の本誌◎と馬柱欄の誰かが▲印を打ったヤツを狙い撃ちにする。式別はワイドで、1点買い。そしたら、以下の4頭である。 ▲@シルククルセイダー 内田博 ▲Dストラディヴァリオ 横山典 ◎Jトーセンアーチャー 田中勝 ▲Nアグネスネクタル 安藤勝 ワイドの1点勝負だから、この4頭から2頭を抽出せねばならんというか、2頭を蹴飛ばし処分にしなければならない。 わしは蹴飛ばし作業を選んだ。つまり、騎手の巧拙で判断したのだ。が、しかし。この「巧拙」という物件は、実はわしの単なる「好み」だりする。 で、横山典のDストラディヴァリオとアンカツのNアグネスネクタルのワイドを買った。 あいや…そしたら1着@シルククルセイダー、2着Jトーセンアーチャーで決まったのだった。まだ第9Rなのに、全身から戦う気力が一気に抜けてしまったもんなあ…。サイコロ振ったら『7』の目が出たみたいだ。 かなざわいっせい 3月25日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【生きてるうちは夢なのか?】 | 08/04/01(火)13:49:00 |
| 石川ワタルの競馬日記 【生きてるうちは夢なのか?】 3月23日のスプリングS当日、中山で久しぶりにKさんと会う。新宿歌舞伎町の行きつけのクラブから、綺麗なおねえさん2人を同伴し、両手に花でいかにもご機嫌。 笑顔が絶えないのは、もう一つ理由があった。阪神大賞典の3連単@AB、1万9570円を1000円で当てたから。 「これで今年、15本目の万馬券ですよ。去年は年間で40本くらいだから、今年の方が調子いいね」 と、Kさん。3連単は2頭軸マルチの3点流し(18点買い)と決めているそうで、1点1000円で買うのも自分のルール。 「石川さんは今年、好調じゃないですか。でもきょうのスプリングSは惜しかったねぇ。せっかくスマイルジャック(6番人気)から流してるのに、1.3.4着ですか」 Kさんは本紙の定期購読者だから、僕の予想は先刻ご承知。 「でも石川さんの買い目は多すぎますよ。ビシーっと、1レース5頭に絞って、私みたいに2頭軸マルチ18点で当てて下さい」 と、言いたい放題。 「スピード指数のいい馬の中で人気がない馬を買うといっても、その馬を軸にする理由をちゃんと書いてくれなくちゃ。ただ人気がない馬、だけではねぇ」 安い3連単(失礼!)を1000円で当てたくらいで、ここまで言うかぁ。でもKさんは僕より年長者だし、少ない買い目で当てるに越したことはないから、参考意見として拝聴しておきます。 「でもKさん、そんなにお酒呑んでいいんですか。もう5合はいってますよ」 「いや、いけないんだけど、いいの。あれはシェイクスピアだったかねぇ、 ”生きてるうちは夢だった”ってセリフ。夢ならどうか、覚めないでくれよね」 そういうKさんは会社社長で羽振りがいい。お金は寂しがり屋。お金のある人のところに集まるようで・・・。 石川ワタル(競馬評論家)3月25日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ わしの一点勝負! かなざわいっせい | 08/03/11(火)13:49:46 |
| わしの一点勝負! かなざわいっせい 東京の最終である。3番人気Iマイネヴェロナが妙な馬なのだった。わしの競馬新聞では、ソイツの近3走の着順・馬体重・着差は以下のようになっているのだ。 着順 馬体重 着差 3走前 5着 500k 0.7秒 前々走 5着 500k 0.3秒 前走 5着 500k ハナ 3走とも馬体重がずっと同じの500キロで、着順も3連続の5着である。ところが勝ち馬との差は、0.7秒→0.3秒→0秒とグングン詰めている。詰めているのにあんた、やっぱり5着なのだ…。しかしなあ、前走ハナ差の5着って、ほんとにこんなことあるのか?とわしは思った。4着との差がハナではなく、勝ち馬との差がハナなのよ。ちゅうことは、1着から5着までがハナ差だったということではないか? そこで前走・1月26日中山第10R・若潮賞の結果を週刊誌で調べてみたら、あいやあああ…、勝ったEチョウカイキセキから5着Iマイネヴェロナまでの5頭がほんと見事にあんた、時計差なしのハナ・ハナ・ハナ・ハナだった。ゴール数十メートル手前の写真しか載っていないので、その見事な5頭ハナ差の瞬間を、この目で確認できないのが実に残念である。5頭ハナ差のデットヒートをしっかり判定できる技術っていうのもすんごいなあ…と感心してしまった。 で、わしはこのIマイネヴェロナを買うことにしたのである。着差をドンドンと詰めて来ているのだから、今度はハナ以上となれば勝って2着との差がハナだ! 相手は前々走を1番人気で負け、前走は重で惨敗のAグレイトフルタイム。1番人気の逆襲がきっとあるはずだ。ということでA−Iのワイド一本勝負! そしたらAグレイトフルタイムが勝って、Iマイネベロナは7着…。なんでやねんなああああああッ、え? かなざわいっせい 2月26日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |
| ■ 石川ワタルの競馬日記 【ダメじゃん、それじゃあ】 | 08/03/11(火)13:47:57 |
| 石川ワタルの競馬日記 【ダメじゃん、それじゃあ】 2月下旬のとある夜、新宿界隈のとある火鍋屋(ひなべや)で競馬雑誌の女性編集者と打ち合わせ。 「今度出す本の前書きは、香港の天才馬券師の話にしよう」 「そんなニュース、ありましたね」 「すごい人がいたもんですよ。20年間で馬券のプラスが日本円で600億円突破というから。馬券代も1日1億円から2億円というから、どうなってるんだろう」 「ほんとにどうなってるんでしょう」 「この人、オーストラリア生まれのアラン・ウッズさんは、コンピュータ馬券なわけ」 「日本にもコンピュータ馬券って、ありますよね。どう違うんでしょう」 「それが分かれば、みんな億万長者なんだけど、入力データは最近の成績、調子、枠順、騎手、調教師、前走の有利不利とか、他の人と変わらないのに、最後の味付けが違うのかな。それとね、この人、馬の知識はてんでないんだよ。自分が買った馬の毛色も知らない。大事なのは馬券を買うときの馬番だけっていうから、どうなってんだろう」 「ほんとにどうなっているんでしょう。でもその人、死んだんですよね。どこかで読みました」 「そうそう。今年1月末、珍しい虫垂がんでね。この人、健康には細心の注意を払っていて、がん検診もよく受けていたっていうけど、まさか虫垂のがんとはね。62歳だったって」 「そんなに儲けても、使う間もなく死ぬのはイヤですね。石川さんはそんなに当たってないから、長生きするでしょう」 「おいおい。僕だってそのうち・・・。それとね、本の後書きも決まっているんだ。今年になって人づてに聞いた盲目の天才馬券師の話。ラジオの実況を聴いて馬の特徴を記億し、馬券作戦に生かすのがこの人のやり方。この前、話したよね」 「ええ、聞きました。それで、前書き、後書きは分かりましたが、中身は?」 「それがまだ決まってないんよ」 石川ワタル(競馬評論家)2月26日発行「月刊競馬タイムズ」掲載 |